こんな人にオススメ
・宝石の基礎知識が知りたい方
宝石の光の屈折~単屈折と複屈折~
屈折
宝石の中に光が入ると宝石の中の結晶の原子の並びによって、光の進行方向及び速度が変わります。これを光の屈折と言います。 空気中よりも宝石の中の方が光のスピードが遅いです。
それぞれの宝石の種類ごとに特有の屈折率を持っています。屈折率が大きいと反射率が高くなり輝きが強く光沢が良くなります。 ダイヤモンドの屈折率は2.4程度、サファイアの屈折率は1.7程度なので、サファイアよりもダイヤモンドの方が光り輝いて見えるんです。
単屈折
宝石の中に入った光は一つの屈折率でしか屈折しません。このこと単屈折といい、代表的な宝石は、 ダイヤモンド、スピネル 、モルダバイトなどです。
複屈折
宝石の中に入った光が二つの方向に分かれて屈折する場合もあります。このことを複屈折といい代表的な宝石としては、サファイア、タンザナイト、トルマリン、アクアマリン、エメラルドなどです。
複屈折の宝石を通して文字を見ると下の画像のように二重に見えるます。
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複屈折のカルサイトを通して見ると下の文字が二重に見える
偏光性(へんこうせい)
宝石には、単屈折・複屈折という性質の違いがあります。この性質を利用して、宝石の中に光が入射したときにそのまま一本で進むか(単屈折)2本に分かれるか(複屈折)を調べる鑑別方法の事を偏光検査といいます。